【ご報告】震災の人々の街の「意志の具象化」をしてきた。
南相馬にてライブペイントを行いました。
タイトル:混沌
アクリル、キャンバス


3.11当時市長だった桜井さんにご案内、お立ちあいいただき、ライブペイントをさせていただきました。絵の具塗れながらになりながら、一緒に手伝ってくださいました….


11年経って、これからの10年、100年がどうなっていくのかを描きました。そして、混沌としているという言葉が出てきました。
私はこの絵は、復興のためにこの先のために力強く描きましたとはいえませんでした。
なぜか、この11年間のたくさんの想いがぐじゃぐじゃになり、それでも表現したいという息遣いを描きました。
特に一枚目のキャンバスには本当は見えるはずだった桜の色が見えなくなってしまっったことを。そのなんともいえない気持ちをピンク、グレー、そして黄色などで描きました。
この後に市長がコメントされていた、マニフェストの一つが「混沌」でした。混沌は悪い意味ばかりではないと。
※混沌(こんとん)とは、区別が立たず物事が入り混じっている状態、もしくは、物事が無秩序で、まとまっていない状態をいう。


今回の経緯…
フランスから帰ってきてから昨年の11月4日に2022年の3.11は11年目だったということに気がつきました。
2022年3月11日は芸術として、震災11年目に向き合っていきたいと思いました。
その日でした。3.11当時南相馬で市長をしていた方を紹介したいと連絡が来たのは。
そして、本日、南相馬でライブペインティングをさせていただきました。


震災当時、市長をされていた桜井さんは、3月11日から50日間市役所庁舎で寝泊まりをされていたそうです。今回はライブペイントの機会ということで『色』についてふたつお話をしてくださいました。
ひとつは、当時のまちの景色について。「当時の色を、全然覚えていない」「周りが全部モノクロだった」とおっしゃっていたのが印象的でした。東京で見た桜の色は覚えているのに、福島でも咲いていたはずの2011年の桜の色を、全く覚えていらっしゃらないそうです。
もうひとつは、当時の太陽の色について。かなり早起きをされる方で、毎日朝日をご覧になっているそうなのですが、オレンジだったはずの太陽の色が、君の悪い紫色に見えたそうです。
そんなお話の景色も胸に、本日のライブペイントの舞台に臨ませていただきました。


本日は元市長桜井さんをはじめ、映像制作の方も動画撮影をしてくださいました。
その後回った、双葉町も桜井さんのご説明を頂きながら、見て参りました。
また、南相馬まで連れて行っていただきありがとうございました。
本当に皆さんのおかげで芸術が出来ました。ありがとうございます。